2016年06月20日

「愛、自分の中の自分―意識の転回 ver.3―」第16回 15.あなたが欲しいものは何ですか


「愛、自分の中の自分」(塩川香世 著)第16回目の配信です。
今回は「15.あなたが欲しいものは何ですか」、ページ数ではP121~P124までの部分です。


15 あなたが欲しいものは何ですか

私自身が求めてきた幸せも喜びも、みんな間違っていたことは、今は、はっきりしています。やはり、そうでした。みんな間違ってきたというところからスタートすれば、何もかも自分の中で符合してくるのです。しかし、前にも述べたように、形ある世界が本物だとする土台の上に立っていれば、そのスタートの位置自体が分かりません。自分が求めてきたものはみんな、間違っていたことが、なかなか分からないというか、認めることはできないのです。認めることができなければ、学びのスタートは切れません。
しかし、大概の人は、自分自身は、とっくにスタートをしたと思っています。もう今は、随分遠いところまでやってきただろう、これだけ一生懸命学んできたのだから、どれだけ成長したのかと振り返ったとき、まだ全くスタートしていなかったことを知って愕然とする時があるかもしれません。そして、その時はもう遅かりし、人生の終焉の時かもしれません。
一生懸命やってきたはずだったのに、実際は、足踏み状態、または、前進するどころか後退している状態である、ということを心で知れば、「私は、自分を足踏みさせるもの、後退させるものばかりを握りながら学んできた。ああ、このまま死んでいくのは、あまりにも悲しく空しい」と感じずにはいられないでしょう。しかし、思いようによっては、そう確認できれば、まだいいほうかもしれません。人生も終わりに近づいたといっても、現にまだ、肉を持つ時間があるんです。それは、自分と向き合っていける時間がまだ残されているということだから、一念発起してやっていき、自分の本来向くべき方向に、数ミリでも心の針を向けることができたならば、万々歳の人生ではないでしょうか。
どんなに華やかで煌びやかな輝きを発した人生であっても、所詮、その輝きは、すぐにくすんでしまうことを、心で知ることなしに逝ってしまうことほど、悲しくて空しいものはないと思います。
ところで、あなたが欲しいもの、本当に望んできたものは何ですかと、自分に真っ直ぐに問いかけてください。さらに、あなたが欲してきたものを、今、あなた自身、その手の中に収めることができていますかと、問いかけてみてください。
私が、欲しかったものは、「この世のどこかに必ずある本当のこととは、いったい何なのか」ということに対する回答でした。そして、その回答に出会ったというのが私の答えです。それは、もちろん、完結する世界のことではないのですが、私は、私が探し求めてきたものに出会いました。本当のことに出会いました。
学びの中において、田池留吉の世界、アルバートの世界、母なる宇宙と、呼称は色々ですが、たった一つの真実の世界があった、これだけが唯一の現実であり、本当のことでした。
たまらない空しさと寂しさの中に落ちてきた私だけど、私は、今、意識の流れがあること、真実の世界に存在している自分であることが確信できたから、やはり、私は幸せ者だということになると思います。

posted by ユーティーエーブック at 10:05| 奈良 🌁| Comment(0) | 「愛、自分の中の自分」(全24回) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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