2016年06月14日

「愛、自分の中の自分―意識の転回 ver.3―」第12回 11.生き様に優劣は付けられない



「愛、自分の中の自分」(塩川香世 著)第12回目の配信です。
今回は「11.生き様に優劣は付けられない」、ページ数ではP95~P98までの部分です。


11 生き様に優劣は付けられない

性格がひねくれているとか、いじけているとか、言うこととすることが全く合っていなくて、それなのにいつも偉そうにしている人達は確かにいます。この人、一体何を考えているのかと言いたくなるような、人物評価をすれば、間違いなく落第点が付くと思われるような人もいます。逆に、素直で明るく、誰からも好人物だと合格点をもらう人もいます。
人間的に合格点が付いたからいい、落第点だからあの人は、というのを、今、少し横に置いておいて、その人の土台というところに、ポイントを置けば、どちらも、真実から遠くに離れているという共通点があります。
形の世界が本物であるとする土台に立っていては、人物評価では合格点がもらえても、真実の世界では合格点はもらえないことになります。
ところで、人物評価云々もそうですが、何を思い、どう生きていくか、言ってみれば、その人の生き様についても、優劣は付けられないと思います。その人が、真実を知らなかったならば、その生き様に優劣など付けることはできません。それは、みんな愚かだったと、それで片が付くからです。
しかし、実際にはどうでしょうか。
あの人は立派、何とかの鏡と崇めたり、反対に、人間のクズ、社会の掃き溜めと切り捨てていったり、色々な間違いを、私達は犯してきたと思うのです。
本来は、お手本となるような人もいなければ、バカにして見下す相手もまた存在しないのです。みんな、一様にして、愚かな自分を抱えているから生まれてきたのだと、本当に自分の心で感じていったならば、あの人はどう、この人はどう、そして、私はどうだなんて、言っている場合ではないことが、分ってきます。
全部、それぞれがそれぞれに定めてきた予定のコースを辿っていると感じてくれば、しっかりと見ていくのは、自分の心だけです。そして、自分の土台を見つめて、その土台を変えていこう、ただその思いだけで、生活をしていけばいいのだと分かってきます。自分の土台は自分でしか変えられないことも分かってきます。
そう思える自分が幸せだとなってくるから、当然、その生き様は変わってきます。周りの影響はあまり受けないようになってきます。そして、今ある中で、自分を見つめていくことができる喜びが、その後の生き方に反映していくと思います。
生き様に優劣は付けられないというのは、形ある世界にのみ生きようとする生き方は、その人生が成功であれ失敗であれ、優劣が付けられないほど愚かだという意味です。
本当のことが見え出したら、どのように生きていけばいいのかは、簡単に分かってくるし、それに沿った生き様は、すべてにおいて「優」です。「劣」はありません。こちらは、そういう意味で、優劣は付けられないということです。

posted by ユーティーエーブック at 09:47| 奈良 ☁| Comment(0) | 「愛、自分の中の自分」(全24回) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする